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マルタイ棒ラーメン!その4

206 :すぐ名無し、すごく名無し:2008/01/27(日) 04:57:08 ID:Rs5kwkbY
昭和36年に東京の下町で生まれた。小学校1年の一学期の途中に千葉の田舎に引っ越した。
狭い道をはさんで近所が軒を連ねていた暮らしから東西南北向こう三軒両隣まで500m以上有る風景にまずたまげ、
周囲の同い年の子供達の荒い言葉遣いにも驚いたが、いくら走り回っても誰にも叱られない環境に慣れ始めたころ、
近所の、と言っても1km近くは離れていた農家の家の友達がおやつに作ってくれたラーメンにまた驚かされた。
それまでインスタントのラーメンと言えば正方形の袋に入ったものでおそらくチャルメラとかサッポロ一番とかいうものしか
知らなかった私には、友達が暗い台所で「ラーメン食べよう!」と取り出したものが俄かにそれとは信じられなかった。
細長い長方形の袋。まるで素麺のようなものを棚から取り出し友達は鍋を火にかけた。
まだ自分で火を使うことを許してもらえてはいなかった私は、台所で湯を沸かし、鍋を扱う友達の姿にまず惹きつけられた。
手馴れた手つきで鍋に水を注ぎマッチをすってガスに火をつける。湯が沸くのを待つ間に棚からどんぶりと箸を取り出し、
袋の中から麺を取り出す。袋から想像したとおりのまっすぐな麺。記憶に間違いがなければ、彼はどんぶりに粉末スープ
と一緒になにやら油のようなものを入れたようだった。
沸騰するお湯の中に袋から取り出した素麺状の物を入れ、待つことしばし。湯気に暖められ、暗くて狭い台所からは湿った
木の壁の匂いが立ち上る。なにやら秘密の儀式を見ているような気分で見守るうちに麺が茹で上がり、彼は箸を器用に使い
お湯だけをどんぶりに注ぎ麺を二等分に分け二人分のラーメンを作り上げた。そのまま台所で立ったままラーメンを啜る。
慣れ親しんだ四角い袋のラーメンの味とは全く違う、素っ気無いようでいてなんとも優しく香ばしいスープが、少し粉っぽいが
噛み応えのある麺に絡まり口の中を占領する。うどんとも、素麺とも、冷麦とも違う、初めて食べる友達の作ったちょっと怪しげ
げだけど、とてつもなく美味かった「ラーメン」。その友達と遊んだ夏休みが終わってすぐにまた僕は転校した。このスレを見て
棒ラーメンと言うものに興味をもってマルタイラーメンを食した。
あの「ラーメン」だった。
うどんでもない素麺でも冷麦でも四角く縮れた乾麺でもないあの「ラーメン」だ。食後にもりもりと力が湧いて日が沈むまで走り
回れる元気はもう無くなったけれども確かにあの日に食べた「ラーメン」だ。


でも最近は蕎麦の方が美味い・・・



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